フランスのコルシカ島は自然に恵まれたビオディナミ・ワインの宝庫。
当店では現在日本に輸入されている魅力的なコルシカワインをご紹介していきます!
現地レポート是非ご一読ください→https://www.wine-communicate.com/column/the-wine-beyond-corse/
ラインナップにないワインもお探しできます。バースデイヴィンテージなどもお気軽にお問い合わせください。
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ソムリエ厳選コルシカワインお試し6本セット
¥19,000
ビオディナミの島、コルシカの様々な村名アペラシオンを楽しめる6本セットです。 どちらもみずみずしい辛口でエネルギーに満ちた元気になれるようなワインばかりを取り揃えました。フランス本土にもほとんど出回らない希少なワインをお楽しみください。 ★ロゼ・デューヌ・ニュイAOPパトリモニオ2018/ドメーヌ・クロ・マルフィジ(ロゼ:品種ニエルチオ) ★キュベ・モニカ・ブランAOPコルス・ポルトヴェッキオ2019/ドメーヌ・ド・グラナイオーロ(白:品種ヴェルメンティーノ) ★キュベ・モニカ・ルージュAOPコルス・ポルトヴェッキオ2018/ドメーヌ・グラナイオーロ(赤:品種ニエルチオ) ★トラディション・ブランAOPアジャクシオ2019/ドメーヌ・ア・ペラチア(白:品種ヴェルメンティーノ) ★ルージュAOPコルス・フィガリ2017/ドメーヌ・ド・ラ・ムルタ(赤:品種カルカジョーロ・ネロ、グルナッシュやニエルチオ混植混醸) ★エキリブル・ルージュAOPコルス・サルテーヌ2016/ドメーヌ・ペロ・ロンゴ(赤:品種ニエルチオ、シャッカレル、グルナッシュ) ■それぞれの産地の特徴としては北のパトリモニオは石灰質土壌、輪郭のピシッとしたワインが多く、南のポルトヴェッキオ、アジャクシオ、フィガリ、サルテーヌはふくよかな性格のワインになりがちな花崗岩土壌が主体です。前者の代表的な産地はブルゴーニュ、後者はエルミタージュが挙げられます。品種としてはニエルチオは紫系果実の色濃いキャラクター、シャッカレルは赤系ベリーのチャーミングさが特徴のブドウ品種です。こちらもシラーとピノ・ノワールの比較がイメージとしてはわかりやすいかもしれません。是非一度ご賞味くださいませ。
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エスプリ・ド・ラ・テール・ルージュAOPコルス・サルテーヌ2015/ドメーヌ・ペロ・ロンゴ
¥5,500
Esprit de la Terre AOP Corse Sartène 品種:80%シャカレロ 20%ニエルチオ 栽培:ビオディナミ農法(デメテール認証有り) 醸造:コンクリート製卵型タンク内で30 日間のマセラシオン後、セパージュ毎にアルコール発酵。別に 600Lのドゥミミュイで醗酵し、15~18 ヶ月間熟成させたワインとアッサンブラージュ。リオン・ド・ロカピーナとセパージュ比率が逆。自然酵母発酵、ノンフィルター、清澄剤不使用。酸化防止剤として天然の硫黄使用。 特徴:最も力強く、肉のような質感やスパイシーさを感じさせる。しかし他のキュヴェと同様に硬さはない。白コショウやタイムなど、刺激的なハーブの香りが印象的。 ■ドメーヌはコルシカ島南部フィガリから車で30分ほどのSerraggia/セラッジア村に所 在。AOP は Corse Sartène/コルス・サルテーヌとなる。近くの崖上にライオンのよう な形をした大きな岩があり、Lion de Roccapina/リオン・ド・ロカピーナと呼ばれ観 光名所になっている。ドメーヌのトレードマークやキュヴエ名には、この名物の巨岩の 名前が使われている。現当主の Pierre Richarme/ピエール・リシャルム氏は 2 代 目。1965 年にピエール氏の父親が土地を買って農業を始めたが、当時はワインは 自分たちが飲む分だけを造っていた。1994 年にドメーヌ元詰を開始。その後 2000 年からビオディナミの栽培に取り組み始め、2003 年にデメテール認証を取得した。 24haのブドウ栽培(うち12haは借りている)の他に、牧畜(牛、羊、豚。いずれ も食肉用)とオーベルジュを手掛けており、これらもドメーヌの収入源となっている。 <栽培について> 現当主のピエール氏がビオディナミ栽培に興味を持ったのは、土壌微生物学の世界 的な権威であるクロード・ブルギニョン氏の講演を聞いたのが契機だった。「彼はとくに ビオロジック栽培を勧めたわけではなかったのだが、農薬や化学肥料を使わないブド ウ畑の根の断面を見て驚いた。根が3~4m の長さにのび、栄養を吸い込んでい る。植物の力はすごいものだと思った」と、ピエール氏。その後すぐにビオディナミ栽培を 志向。ビオロジック栽培を経てからビオディナミ栽培に取り組む生産者も少なくないな かで、最初からビオディナミに傾倒した理由について、「有害な何かを使わないという だけではなく、もっとその先をめざすべきだと感じた」と語る。ビオディナミに転換した畑 の土は、徐々に微生物の働きが活発になり、調和が取れた状態で雑草が生え始め た。ブドウ樹の葉が自然に風を通すようにつきはじめ、病気にかかりにくくなった。彼の 畑は標高約 45m と低く、海まで5㎞と近いため、朝晩は海から湿った空気が流れてくる。夏の朝6時の気温が9℃、日 中は 30℃前後と寒暖差が激しいのも特徴だ。湿った空気は乾燥にあえぐブドウに水分を与えてくれるが、涼しい時期は湿 気により病気にかかりやすくなる。ブドウ樹は環境に合わせて、自ら葉と葉の間隔をあ けるように調整しているのだ。 ビオディナミ栽培なので、無農薬、無化学肥料栽培 であることは前提で、牛糞を牛の角に詰めて土中の微生物の働きを活発にするプレ パラシオン500番、光合成を盛んにする水晶の粉末501番、土が乾いた時に使う というイラクサなどの調剤504番、その他カモミールなどのハーブティーを使う。日照量 は充分なので、501 番の使用頻度は低い。500 番は秋~冬の間に畑に埋めて、 春には水牛の角から中身を取り出し、陶器の器に移して、陶器の皿で蓋をし(写真 右上)、更に置いて分解させる。畑に撒く際はダイナマイザー(写真左下)で 40L の 水に120gの500番を加え、左右に20分間づつ回して混ぜる。それを1haの畑 に散布する。 鋤入れはしない。理由は雑草を残すことで生存競争が生じ、ブドウ樹の根が地中 深く伸びるのと、雨で土が流れてしまうのを防ぐため。12~3月に羊を畑に離して雑 草を食べさせ除草する。糞は自然な肥料となる。(なお、これら羊は食用として出 荷される)。現在は温暖化の影響もあり、乾燥地帯のコルシカ島ではブドウの生育 期間中ほぼ雨が降らない。あまりにも乾燥しすぎるとブドウの生育が止まってしまうの で、収穫後から冬にかけて灌漑をする。ブドウ品種はニエルチオ、シャカレロ、ヴェルメ ンティーヌなど。地場品種で造りたいという考えから90年代以降にピエール氏が新た に植樹したり、父の植えた国際品種に地場品種を接ぎ木したブドウが多い。特筆す べき点は、一部の区画のブドウ樹は自根であることだ。枝を1本長く伸ばして、それ を地面に植える。埋めた枝から根が生え、1本の樹として育つと今度は枝を切り離 す。一般的にはMarccotage /マルコタージュ、ブドウの樹にたいしてはProvinage/プロヴィナージュと呼ばれる方法で、接 ぎ木はしないので自根となる。基本的に自根は INAO の法律で禁止されているのだが、マルコタージュの場合は認められる。 2009 年に畑で自然発火の山火事があり、全体の 8~9%が燃えてしまったのだが、ピエール氏はこの火事を契機にマルコ タージュを始め、現在では全体の 2~3%が自根の樹となっている。「接ぎ木したブドウ樹よりも病気に強く、親樹から直接 養分を吸収するので果実が早くつく。」のだそう。フィロキセラの懸念に関しては、土壌がコルシカ島南部に典型的なアレン ヌ・グラニティックと呼ばれる風化した花崗岩土壌なので、砂状にさらさらと細かくなっており、フィロキセラは生息していない (砂によって背中が傷つくので、砂地では生きられない)。 剪定は冬季のみ。「葉が出始めてからの剪定は絶対にしない。 紐の間に入れると、適当な高さでからみつく」。収量を落とすためのグリーン・ハーベストも必要としない。肥料をやってないか ら、収量は自然に落ちる。 <醸造について> 醸造方法には、栽培面よりも生産者の考え方や性格がよく現れる場合もある。ピ エール氏は「ワイン造りは畑での仕事がすべて」と言いつつ、醸造面でもしっかりとした 哲学を持っている。ワイン造りだけではなく、農業や畜産に長くかかわってきたピエール 氏は、ビオディナミ農法をそのまま鵜呑みにせずに、まず自分の頭で考えて合理的な 判断を下す。奥方のマリ・ルイーズ氏曰く「何でも自分で造ってしまおうと考える技術 者タイプ」とのこと。 醸造面で面白いのは、コンクリート製卵型タンクの使い方と SO2 の使い方だ。対流が自然に起きる卵型タンク、通常は縦向きだがペロ・ロンゴ は横置きに寝かして使う。その理由は「鶏が産み落とした卵は横に寝た状態。縦にし たら自然じゃない。」から。そして対流の起こり方がシンメトリーではないのもより良いと 考える。タンクの容量は 35hl で約 5000 本 分。市販品は 12hl の容量のものしかないので、彼のタンクは自作である。赤と白の キュヴェに使うが、対流が自然に起きるのでバトナージュをする必要がなく、過抽出に ならない。ワインは全てのキュヴェで SO2 の量が非常に少ない。ピエール氏自身も SO2 に弱い体質であるため、できるだけ量を減らしたいのだが、ゼロにすると品質に 不安があるので、イタリアのエトナ山から取り寄せた火山性の天然硫黄を水に溶かし たり、酸素と反応させて煙にしたりしながら栽培と醸造に使っている。通常の液体状 のSO2と比べて非常に調整が難しいため、コルシカのビオディナミ生産者でも醸造に この硫黄を使っているドメーヌはペロ・ロンゴのみ。また、硫黄は一度に加えずに徐々 に加えて「ワインに情報を伝えることが大切」だという。
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リオン・ド・ロカピーナ・ルージュAOPコルス・サルテーヌ2014/ドメーヌ・ペロ・ロンゴ
¥4,400
Lion de Roccapina Rouge AOP Corse Sartène 品種:80%ニエルチオ 20%シャカレロ 栽培:ビオディナミ農法(デメテール認証有り) 醸造:コンクリート製卵型タンク内で30 日間のマセラシオン後、セパージュ毎にアルコール発酵。別に 600Lのドゥミミュイで醗酵し、15~18 ヶ月間熟成させたワインとアッサンブラージュ。自然酵母発酵、ノンフィルター、清澄剤不使用。酸化防止剤として天然の硫黄使用。 特徴:ダークチェリーやカシスなどの黒果実の味わいと香り。凝縮感はあるが、同時になめらかさもある。卵型タンクの影響か、中身がみっちり詰まっている。 ■ドメーヌはコルシカ島南部フィガリから車で30分ほどのSerraggia/セラッジア村に所 在。AOP は Corse Sartène/コルス・サルテーヌとなる。近くの崖上にライオンのよう な形をした大きな岩があり、Lion de Roccapina/リオン・ド・ロカピーナと呼ばれ観 光名所になっている。ドメーヌのトレードマークやキュヴエ名には、この名物の巨岩の 名前が使われている。現当主の Pierre Richarme/ピエール・リシャルム氏は 2 代 目。1965 年にピエール氏の父親が土地を買って農業を始めたが、当時はワインは 自分たちが飲む分だけを造っていた。1994 年にドメーヌ元詰を開始。その後 2000 年からビオディナミの栽培に取り組み始め、2003 年にデメテール認証を取得した。 24haのブドウ栽培(うち12haは借りている)の他に、牧畜(牛、羊、豚。いずれ も食肉用)とオーベルジュを手掛けており、これらもドメーヌの収入源となっている。 <栽培について> 現当主のピエール氏がビオディナミ栽培に興味を持ったのは、土壌微生物学の世界 的な権威であるクロード・ブルギニョン氏の講演を聞いたのが契機だった。「彼はとくに ビオロジック栽培を勧めたわけではなかったのだが、農薬や化学肥料を使わないブド ウ畑の根の断面を見て驚いた。根が3~4m の長さにのび、栄養を吸い込んでい る。植物の力はすごいものだと思った」と、ピエール氏。その後すぐにビオディナミ栽培を 志向。ビオロジック栽培を経てからビオディナミ栽培に取り組む生産者も少なくないな かで、最初からビオディナミに傾倒した理由について、「有害な何かを使わないという だけではなく、もっとその先をめざすべきだと感じた」と語る。ビオディナミに転換した畑 の土は、徐々に微生物の働きが活発になり、調和が取れた状態で雑草が生え始め た。ブドウ樹の葉が自然に風を通すようにつきはじめ、病気にかかりにくくなった。彼の 畑は標高約 45m と低く、海まで5㎞と近いため、朝晩は海から湿った空気が流れてくる。夏の朝6時の気温が9℃、日 中は 30℃前後と寒暖差が激しいのも特徴だ。湿った空気は乾燥にあえぐブドウに水分を与えてくれるが、涼しい時期は湿 気により病気にかかりやすくなる。ブドウ樹は環境に合わせて、自ら葉と葉の間隔をあ けるように調整しているのだ。 ビオディナミ栽培なので、無農薬、無化学肥料栽培 であることは前提で、牛糞を牛の角に詰めて土中の微生物の働きを活発にするプレ パラシオン500番、光合成を盛んにする水晶の粉末501番、土が乾いた時に使う というイラクサなどの調剤504番、その他カモミールなどのハーブティーを使う。日照量 は充分なので、501 番の使用頻度は低い。500 番は秋~冬の間に畑に埋めて、 春には水牛の角から中身を取り出し、陶器の器に移して、陶器の皿で蓋をし(写真 右上)、更に置いて分解させる。畑に撒く際はダイナマイザー(写真左下)で 40L の 水に120gの500番を加え、左右に20分間づつ回して混ぜる。それを1haの畑 に散布する。 鋤入れはしない。理由は雑草を残すことで生存競争が生じ、ブドウ樹の根が地中 深く伸びるのと、雨で土が流れてしまうのを防ぐため。12~3月に羊を畑に離して雑 草を食べさせ除草する。糞は自然な肥料となる。(なお、これら羊は食用として出 荷される)。現在は温暖化の影響もあり、乾燥地帯のコルシカ島ではブドウの生育 期間中ほぼ雨が降らない。あまりにも乾燥しすぎるとブドウの生育が止まってしまうの で、収穫後から冬にかけて灌漑をする。ブドウ品種はニエルチオ、シャカレロ、ヴェルメ ンティーヌなど。地場品種で造りたいという考えから90年代以降にピエール氏が新た に植樹したり、父の植えた国際品種に地場品種を接ぎ木したブドウが多い。特筆す べき点は、一部の区画のブドウ樹は自根であることだ。枝を1本長く伸ばして、それ を地面に植える。埋めた枝から根が生え、1本の樹として育つと今度は枝を切り離 す。一般的にはMarccotage /マルコタージュ、ブドウの樹にたいしてはProvinage/プロヴィナージュと呼ばれる方法で、接 ぎ木はしないので自根となる。基本的に自根は INAO の法律で禁止されているのだが、マルコタージュの場合は認められる。 2009 年に畑で自然発火の山火事があり、全体の 8~9%が燃えてしまったのだが、ピエール氏はこの火事を契機にマルコ タージュを始め、現在では全体の 2~3%が自根の樹となっている。「接ぎ木したブドウ樹よりも病気に強く、親樹から直接 養分を吸収するので果実が早くつく。」のだそう。フィロキセラの懸念に関しては、土壌がコルシカ島南部に典型的なアレン ヌ・グラニティックと呼ばれる風化した花崗岩土壌なので、砂状にさらさらと細かくなっており、フィロキセラは生息していない (砂によって背中が傷つくので、砂地では生きられない)。 剪定は冬季のみ。「葉が出始めてからの剪定は絶対にしない。 紐の間に入れると、適当な高さでからみつく」。収量を落とすためのグリーン・ハーベストも必要としない。肥料をやってないか ら、収量は自然に落ちる。 <醸造について> 醸造方法には、栽培面よりも生産者の考え方や性格がよく現れる場合もある。ピ エール氏は「ワイン造りは畑での仕事がすべて」と言いつつ、醸造面でもしっかりとした 哲学を持っている。ワイン造りだけではなく、農業や畜産に長くかかわってきたピエール 氏は、ビオディナミ農法をそのまま鵜呑みにせずに、まず自分の頭で考えて合理的な 判断を下す。奥方のマリ・ルイーズ氏曰く「何でも自分で造ってしまおうと考える技術 者タイプ」とのこと。 醸造面で面白いのは、コンクリート製卵型タンクの使い方と SO2 の使い方だ。対流が自然に起きる卵型タンク、通常は縦向きだがペロ・ロンゴ は横置きに寝かして使う。その理由は「鶏が産み落とした卵は横に寝た状態。縦にし たら自然じゃない。」から。そして対流の起こり方がシンメトリーではないのもより良いと 考える。タンクの容量は 35hl で約 5000 本 分。市販品は 12hl の容量のものしかないので、彼のタンクは自作である。赤と白の キュヴェに使うが、対流が自然に起きるのでバトナージュをする必要がなく、過抽出に ならない。ワインは全てのキュヴェで SO2 の量が非常に少ない。ピエール氏自身も SO2 に弱い体質であるため、できるだけ量を減らしたいのだが、ゼロにすると品質に 不安があるので、イタリアのエトナ山から取り寄せた火山性の天然硫黄を水に溶かし たり、酸素と反応させて煙にしたりしながら栽培と醸造に使っている。通常の液体状 のSO2と比べて非常に調整が難しいため、コルシカのビオディナミ生産者でも醸造に この硫黄を使っているドメーヌはペロ・ロンゴのみ。また、硫黄は一度に加えずに徐々 に加えて「ワインに情報を伝えることが大切」だという。
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エキリブル・ルージュAOPコルス・サルテーヌ2016/ドメーヌ・ペロ・ロンゴ
¥3,190
Equilibre AOP Corse Sartène 品種:40%ニエルチオ 40%シャカレロ 20%グルナッシュ 栽培:ビオディナミ農法(デメテール認証有り) 醸造:コンクリート製の卵型タンクで 30 日間のマセラシオンの後、セパージュ毎にアルコール醗酵。ルモンタージュとデレスタージュ。スーティラージュ後、熊手のような道具でブドウかすをかきとってから、再度卵型タンクに戻して18ヵ月間熟成。 自然酵母発酵、ノンフィルター、清澄剤不使用。酸化防止剤として天然の硫黄使用。 特徴:プラム、熟したザクロなど、飲むたびに異なる赤果実を感じるが、一貫してジューシー。やわらかいが、質感は詰まっていて、アルコール感もないのでエレガント。余韻が長い。 ■ ドメーヌはコルシカ島南部フィガリから車で30分ほどのSerraggia/セラッジア村に所 在。AOP は Corse Sartène/コルス・サルテーヌとなる。近くの崖上にライオンのよう な形をした大きな岩があり、Lion de Roccapina/リオン・ド・ロカピーナと呼ばれ観 光名所になっている。ドメーヌのトレードマークやキュヴエ名には、この名物の巨岩の 名前が使われている。現当主の Pierre Richarme/ピエール・リシャルム氏は 2 代 目。1965 年にピエール氏の父親が土地を買って農業を始めたが、当時はワインは 自分たちが飲む分だけを造っていた。1994 年にドメーヌ元詰を開始。その後 2000 年からビオディナミの栽培に取り組み始め、2003 年にデメテール認証を取得した。 24haのブドウ栽培(うち12haは借りている)の他に、牧畜(牛、羊、豚。いずれ も食肉用)とオーベルジュを手掛けており、これらもドメーヌの収入源となっている。 <栽培について> 現当主のピエール氏がビオディナミ栽培に興味を持ったのは、土壌微生物学の世界 的な権威であるクロード・ブルギニョン氏の講演を聞いたのが契機だった。「彼はとくに ビオロジック栽培を勧めたわけではなかったのだが、農薬や化学肥料を使わないブド ウ畑の根の断面を見て驚いた。根が3~4m の長さにのび、栄養を吸い込んでい る。植物の力はすごいものだと思った」と、ピエール氏。その後すぐにビオディナミ栽培を 志向。ビオロジック栽培を経てからビオディナミ栽培に取り組む生産者も少なくないな かで、最初からビオディナミに傾倒した理由について、「有害な何かを使わないという だけではなく、もっとその先をめざすべきだと感じた」と語る。ビオディナミに転換した畑 の土は、徐々に微生物の働きが活発になり、調和が取れた状態で雑草が生え始め た。ブドウ樹の葉が自然に風を通すようにつきはじめ、病気にかかりにくくなった。彼の 畑は標高約 45m と低く、海まで5㎞と近いため、朝晩は海から湿った空気が流れてくる。夏の朝6時の気温が9℃、日 中は 30℃前後と寒暖差が激しいのも特徴だ。湿った空気は乾燥にあえぐブドウに水分を与えてくれるが、涼しい時期は湿 気により病気にかかりやすくなる。ブドウ樹は環境に合わせて、自ら葉と葉の間隔をあ けるように調整しているのだ。 ビオディナミ栽培なので、無農薬、無化学肥料栽培 であることは前提で、牛糞を牛の角に詰めて土中の微生物の働きを活発にするプレ パラシオン500番、光合成を盛んにする水晶の粉末501番、土が乾いた時に使う というイラクサなどの調剤504番、その他カモミールなどのハーブティーを使う。日照量 は充分なので、501 番の使用頻度は低い。500 番は秋~冬の間に畑に埋めて、 春には水牛の角から中身を取り出し、陶器の器に移して、陶器の皿で蓋をし(写真 右上)、更に置いて分解させる。畑に撒く際はダイナマイザー(写真左下)で 40L の 水に120gの500番を加え、左右に20分間づつ回して混ぜる。それを1haの畑 に散布する。 鋤入れはしない。理由は雑草を残すことで生存競争が生じ、ブドウ樹の根が地中 深く伸びるのと、雨で土が流れてしまうのを防ぐため。12~3月に羊を畑に離して雑 草を食べさせ除草する。糞は自然な肥料となる。(なお、これら羊は食用として出 荷される)。現在は温暖化の影響もあり、乾燥地帯のコルシカ島ではブドウの生育 期間中ほぼ雨が降らない。あまりにも乾燥しすぎるとブドウの生育が止まってしまうの で、収穫後から冬にかけて灌漑をする。ブドウ品種はニエルチオ、シャカレロ、ヴェルメ ンティーヌなど。地場品種で造りたいという考えから90年代以降にピエール氏が新た に植樹したり、父の植えた国際品種に地場品種を接ぎ木したブドウが多い。特筆す べき点は、一部の区画のブドウ樹は自根であることだ。枝を1本長く伸ばして、それ を地面に植える。埋めた枝から根が生え、1本の樹として育つと今度は枝を切り離 す。一般的にはMarccotage /マルコタージュ、ブドウの樹にたいしてはProvinage/プロヴィナージュと呼ばれる方法で、接 ぎ木はしないので自根となる。基本的に自根は INAO の法律で禁止されているのだが、マルコタージュの場合は認められる。 2009 年に畑で自然発火の山火事があり、全体の 8~9%が燃えてしまったのだが、ピエール氏はこの火事を契機にマルコ タージュを始め、現在では全体の 2~3%が自根の樹となっている。「接ぎ木したブドウ樹よりも病気に強く、親樹から直接 養分を吸収するので果実が早くつく。」のだそう。フィロキセラの懸念に関しては、土壌がコルシカ島南部に典型的なアレン ヌ・グラニティックと呼ばれる風化した花崗岩土壌なので、砂状にさらさらと細かくなっており、フィロキセラは生息していない (砂によって背中が傷つくので、砂地では生きられない)。 剪定は冬季のみ。「葉が出始めてからの剪定は絶対にしない。 紐の間に入れると、適当な高さでからみつく」。収量を落とすためのグリーン・ハーベストも必要としない。肥料をやってないか ら、収量は自然に落ちる。 <醸造について> 醸造方法には、栽培面よりも生産者の考え方や性格がよく現れる場合もある。ピ エール氏は「ワイン造りは畑での仕事がすべて」と言いつつ、醸造面でもしっかりとした 哲学を持っている。ワイン造りだけではなく、農業や畜産に長くかかわってきたピエール 氏は、ビオディナミ農法をそのまま鵜呑みにせずに、まず自分の頭で考えて合理的な 判断を下す。奥方のマリ・ルイーズ氏曰く「何でも自分で造ってしまおうと考える技術 者タイプ」とのこと。 醸造面で面白いのは、コンクリート製卵型タンクの使い方と SO2 の使い方だ。対流が自然に起きる卵型タンク、通常は縦向きだがペロ・ロンゴ は横置きに寝かして使う。その理由は「鶏が産み落とした卵は横に寝た状態。縦にし たら自然じゃない。」から。そして対流の起こり方がシンメトリーではないのもより良いと 考える。タンクの容量は 35hl で約 5000 本 分。市販品は 12hl の容量のものしかないので、彼のタンクは自作である。赤と白の キュヴェに使うが、対流が自然に起きるのでバトナージュをする必要がなく、過抽出に ならない。ワインは全てのキュヴェで SO2 の量が非常に少ない。ピエール氏自身も SO2 に弱い体質であるため、できるだけ量を減らしたいのだが、ゼロにすると品質に 不安があるので、イタリアのエトナ山から取り寄せた火山性の天然硫黄を水に溶かし たり、酸素と反応させて煙にしたりしながら栽培と醸造に使っている。通常の液体状 のSO2と比べて非常に調整が難しいため、コルシカのビオディナミ生産者でも醸造に この硫黄を使っているドメーヌはペロ・ロンゴのみ。また、硫黄は一度に加えずに徐々 に加えて「ワインに情報を伝えることが大切」だという。
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リオン・ド・ロカピーナ・ブランAOPコルス・サルテーヌ2018
¥4,400
Lion de Roccapina Blanc AOP Corse Sartène 品種:ヴェルメンティーヌ 栽培:ビオディナミ農法(デメテール認証有り) 醸造:より乾燥した、ブドウがゆっくり育つ斜面上部のブドウを使用。手摘み収穫後、12℃まで冷水チューブで冷やす。 600Lのドゥミミュイで醗酵、熟成。セレニテより 15~20 日ほど収穫の時期が遅い。樽はブルゴーニュのRousseau 社のもの。自然酵母発酵、ノンフィルター、清澄剤不使用。酸化防止剤として天然の硫黄使用。 コメント:白桃やパイナップルを思わせる、やわらかくリッチな味わいが好ましい。酸はおだやか。重量感がある。花崗岩土壌と海の側というサルテーヌのテロワールがよく表現されている。エチケットには、ライオンの形をした岩「リオン・ド・ロカピーナ」が象られている。 ■ドメーヌはコルシカ島南部フィガリから車で30分ほどのSerraggia/セラッジア村に所 在。AOP は Corse Sartène/コルス・サルテーヌとなる。近くの崖上にライオンのよう な形をした大きな岩があり、Lion de Roccapina/リオン・ド・ロカピーナと呼ばれ観 光名所になっている。ドメーヌのトレードマークやキュヴエ名には、この名物の巨岩の 名前が使われている。現当主の Pierre Richarme/ピエール・リシャルム氏は 2 代 目。1965 年にピエール氏の父親が土地を買って農業を始めたが、当時はワインは 自分たちが飲む分だけを造っていた。1994 年にドメーヌ元詰を開始。その後 2000 年からビオディナミの栽培に取り組み始め、2003 年にデメテール認証を取得した。 24haのブドウ栽培(うち12haは借りている)の他に、牧畜(牛、羊、豚。いずれ も食肉用)とオーベルジュを手掛けており、これらもドメーヌの収入源となっている。 <栽培について> 現当主のピエール氏がビオディナミ栽培に興味を持ったのは、土壌微生物学の世界 的な権威であるクロード・ブルギニョン氏の講演を聞いたのが契機だった。「彼はとくに ビオロジック栽培を勧めたわけではなかったのだが、農薬や化学肥料を使わないブド ウ畑の根の断面を見て驚いた。根が3~4m の長さにのび、栄養を吸い込んでい る。植物の力はすごいものだと思った」と、ピエール氏。その後すぐにビオディナミ栽培を 志向。ビオロジック栽培を経てからビオディナミ栽培に取り組む生産者も少なくないな かで、最初からビオディナミに傾倒した理由について、「有害な何かを使わないという だけではなく、もっとその先をめざすべきだと感じた」と語る。ビオディナミに転換した畑 の土は、徐々に微生物の働きが活発になり、調和が取れた状態で雑草が生え始め た。ブドウ樹の葉が自然に風を通すようにつきはじめ、病気にかかりにくくなった。彼の 畑は標高約 45m と低く、海まで5㎞と近いため、朝晩は海から湿った空気が流れてくる。夏の朝6時の気温が9℃、日 中は 30℃前後と寒暖差が激しいのも特徴だ。湿った空気は乾燥にあえぐブドウに水分を与えてくれるが、涼しい時期は湿 気により病気にかかりやすくなる。ブドウ樹は環境に合わせて、自ら葉と葉の間隔をあ けるように調整しているのだ。 ビオディナミ栽培なので、無農薬、無化学肥料栽培 であることは前提で、牛糞を牛の角に詰めて土中の微生物の働きを活発にするプレ パラシオン500番、光合成を盛んにする水晶の粉末501番、土が乾いた時に使う というイラクサなどの調剤504番、その他カモミールなどのハーブティーを使う。日照量 は充分なので、501 番の使用頻度は低い。500 番は秋~冬の間に畑に埋めて、 春には水牛の角から中身を取り出し、陶器の器に移して、陶器の皿で蓋をし(写真 右上)、更に置いて分解させる。畑に撒く際はダイナマイザー(写真左下)で 40L の 水に120gの500番を加え、左右に20分間づつ回して混ぜる。それを1haの畑 に散布する。 鋤入れはしない。理由は雑草を残すことで生存競争が生じ、ブドウ樹の根が地中 深く伸びるのと、雨で土が流れてしまうのを防ぐため。12~3月に羊を畑に離して雑 草を食べさせ除草する。糞は自然な肥料となる。(なお、これら羊は食用として出 荷される)。現在は温暖化の影響もあり、乾燥地帯のコルシカ島ではブドウの生育 期間中ほぼ雨が降らない。あまりにも乾燥しすぎるとブドウの生育が止まってしまうの で、収穫後から冬にかけて灌漑をする。ブドウ品種はニエルチオ、シャカレロ、ヴェルメ ンティーヌなど。地場品種で造りたいという考えから90年代以降にピエール氏が新た に植樹したり、父の植えた国際品種に地場品種を接ぎ木したブドウが多い。特筆す べき点は、一部の区画のブドウ樹は自根であることだ。枝を1本長く伸ばして、それ を地面に植える。埋めた枝から根が生え、1本の樹として育つと今度は枝を切り離 す。一般的にはMarccotage /マルコタージュ、ブドウの樹にたいしてはProvinage/プロヴィナージュと呼ばれる方法で、接 ぎ木はしないので自根となる。基本的に自根は INAO の法律で禁止されているのだが、マルコタージュの場合は認められる。 2009 年に畑で自然発火の山火事があり、全体の 8~9%が燃えてしまったのだが、ピエール氏はこの火事を契機にマルコ タージュを始め、現在では全体の 2~3%が自根の樹となっている。「接ぎ木したブドウ樹よりも病気に強く、親樹から直接 養分を吸収するので果実が早くつく。」のだそう。フィロキセラの懸念に関しては、土壌がコルシカ島南部に典型的なアレン ヌ・グラニティックと呼ばれる風化した花崗岩土壌なので、砂状にさらさらと細かくなっており、フィロキセラは生息していない (砂によって背中が傷つくので、砂地では生きられない)。 剪定は冬季のみ。「葉が出始めてからの剪定は絶対にしない。 紐の間に入れると、適当な高さでからみつく」。収量を落とすためのグリーン・ハーベストも必要としない。肥料をやってないか ら、収量は自然に落ちる。 <醸造について> 醸造方法には、栽培面よりも生産者の考え方や性格がよく現れる場合もある。ピ エール氏は「ワイン造りは畑での仕事がすべて」と言いつつ、醸造面でもしっかりとした 哲学を持っている。ワイン造りだけではなく、農業や畜産に長くかかわってきたピエール 氏は、ビオディナミ農法をそのまま鵜呑みにせずに、まず自分の頭で考えて合理的な 判断を下す。奥方のマリ・ルイーズ氏曰く「何でも自分で造ってしまおうと考える技術 者タイプ」とのこと。 醸造面で面白いのは、コンクリート製卵型タンクの使い方と SO2 の使い方だ。対流が自然に起きる卵型タンク、通常は縦向きだがペロ・ロンゴ は横置きに寝かして使う。その理由は「鶏が産み落とした卵は横に寝た状態。縦にし たら自然じゃない。」から。そして対流の起こり方がシンメトリーではないのもより良いと 考える。タンクの容量は 35hl で約 5000 本 分。市販品は 12hl の容量のものしかないので、彼のタンクは自作である。赤と白の キュヴェに使うが、対流が自然に起きるのでバトナージュをする必要がなく、過抽出に ならない。ワインは全てのキュヴェで SO2 の量が非常に少ない。ピエール氏自身も SO2 に弱い体質であるため、できるだけ量を減らしたいのだが、ゼロにすると品質に 不安があるので、イタリアのエトナ山から取り寄せた火山性の天然硫黄を水に溶かし たり、酸素と反応させて煙にしたりしながら栽培と醸造に使っている。通常の液体状 のSO2と比べて非常に調整が難しいため、コルシカのビオディナミ生産者でも醸造に この硫黄を使っているドメーヌはペロ・ロンゴのみ。また、硫黄は一度に加えずに徐々 に加えて「ワインに情報を伝えることが大切」だという。
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ル・シャッカレルAOPコルス・ポルトヴェッキオ2018/ドメーヌ・ド・グラナイオーロ
¥4,180
Sciaccarellu AOP Corse Port Vecchio 品種:シャカレロ 100% 樹齢:14 年(2005 年に植樹) 土壌:風化した花崗岩。北北東、南南西向きの緩い斜面。 植密度: 3300 本/ha. 醸造:除梗後、軽く破砕。この時点で微量の SO2 添加。ステンレスタンクで 20℃までブドウを冷やし、そ の後、徐々に温度を上げ自然酵母にて発酵。期間3週間で最終的に28℃まで上がる。デレスタージュあ り。空気式圧搾機でゆっくりと圧搾。その後マロラクティック発酵。暑い時期には、カーヴ内のエアコンで温度 調整。ステンレスタンクに2年間の熟成。コラージュなし。SO2 の添加量を減らしても、安定した品質を保つために、軽くフィ ルターをかける。 ■島では最も古く、1974 年からビオロジック栽培に取り組んでいる。コルシカ島のみな らず、フランス本土でも1970年代からのオーガニックはかなり稀少である。エコセール 認証は 1987 年取得。コルスでは 1980 年代に農薬が普及し始めたので、それ以 前からということは、実質除草剤や農薬を一度も撒いたことがない畑でブドウを栽培 しているということになる。ドメーヌは島南東部のリゾート地 Porto-Vecchio/ポルト ヴェッキオの市外から北へ車でおよそ 20 分、ゾンザというコミューンの A Testa/ア・テ スタ村に所在する。地元の五つ星ホテル Casa del Mar の二つ星レストランにオンリ ストされているかと思えば、街場の居酒屋でよく冷やしたグラナイオーロのロゼを飲み ながらお客さんが議論していたりする。花崗岩土壌のピュアな土から造られる、柔らか な味わいのワインは、島民たちに本当に愛されている。 <生産者について> 1962年、モロッコ出身のAndréIl Boucher/アンドレイユ・ブーシェ氏が、最初にク レマンティーヌ(西洋みかん)やレモンのオーガニック栽培を始めたのが起源。1974 年にドイツ出身のモニカ氏と結婚し、ブドウ栽培を開始した。しばらくは協同組合にブ ドウを売っていたのだが、アジャクシオで自分たちのブドウだけで醸造ができる協同組 合を見つけ、2002年まではそこでワインを造っていた。「私が嫁いできた1970年代 は、フランスではビオロジックは全くなじみがなかった。ドイツでは普通だったから、ドメー ヌの看板に『ビオ』を掲げたら、近隣から敬遠 されたので、外したくらい。今はその反対だけ ど」とモニカ氏。当初は 80%が輸出で、島や フランスで売れる量はわずかだった。 現当主 は二人の愛娘 Gwenaële /グイネル氏(右写真)。2000 年にフランス本土でエ ノログの資格を取り、オーストラリアでワイン造りを学んだ後、ワイン造りに加わることに なった。03 年にカーヴを新築し、ドメーヌ元詰開始。現在は 60%が地元消費で 40%が輸出。ヨーロッパ最大のオーガニックワインの見本市で 20 年以上にわたって 開催されている「チャレンジ・ミレジム・ビオ」のコンクールでも受賞歴があり、レヴュー・ ド・ヴァン・ド・フランスにもたびたび登場している。 <栽培> 土壌はすべて花崗岩と、アレンヌ・グラニティックと呼ばれる風化してさらさらの砂状になった花 崗岩から成る。畑には別の品種が植わっている場合があるので、完全な単一品種ではない。 もちろん化学肥料、除草剤、農薬は不使用。畑の向きは北東から南西、栽培密度3300 ~4000 本/ha。コルドン・ロワイヨで仕立てている。芽かきは手作業。機械で鋤入れ。選 果した後に機械収穫。収穫は手摘みの方が良いと思われる人が多いと思うが、最新の機 械は高性能で果実を傷付けず、手摘みの8~10倍の早さで収穫出来るので、ブドウが傷 まず温度が低いまま終える事が出来、ある程度の広さの畑を所有している場合は、むしろ 良い状態で収穫が可能である。収量は 20~30hl/ha。 <醸造> 白とロゼは畑とカーヴにて選果し、空気圧搾機で搾汁。ステンレスタンクにて 8℃でデブルバ ージュし、16~18℃で醗酵。MLFはしない。2週間バトナージュ。ベントナイトで清澄。3ヵ 月間ステンレスタンクにて熟成。コラージュはしない。非常に粗いフィルターをかけることで、 SO2 の使用量を抑える。冬に瓶詰。赤は、畑とカーヴにて選果し、除梗、破砕。20℃に 調節したステンレスタンクに入れ、徐々に 28℃まで上げる。アルコール発酵の途中にデレス タージュ。3週間後に、空気圧搾機で最後まで搾汁する。ステンレスタンクにて暑い時期は 温度調整をしながら 1~2 年間熟成。清澄剤不使用。コラージュはしない。粗いフィルター をかけることで、SO2 の使用量を抑え、安定性を高める。瓶詰後は涼しい部屋で寝かせ る。
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ル・ミニュステロAOPコルス・ポルトヴェッキオ2016/ドメーヌ・ド・グラナイオーロ
¥3,960
Minustellu AOP Corse Port Vecchio 品種:ミニュステロ 100% 樹齢:7年 土壌:風化した花崗岩 北北東と南南西向きの畑 植密度: 4000 本/ha. 醸造:除梗後軽く破砕。ステンレスタンク 20~28℃で 3 週間の醗酵。醗酵中にデレスタージュ。空気式 圧搾機で滓を絞りワインと混ぜる。MLF あり。1~2年間ステンレスタンクで熟成。清澄なし。SO2 の添加 量を減らすため、ごく粗いフィルターにかける。ミニュステロはコルスの地場品種。晩熟。生育期には風が苦手で、適度な湿 気を好む。しかし乾燥には強い。 ■島では最も古く、1974 年からビオロジック栽培に取り組んでいる。コルシカ島のみな らず、フランス本土でも1970年代からのオーガニックはかなり稀少である。エコセール 認証は 1987 年取得。コルスでは 1980 年代に農薬が普及し始めたので、それ以 前からということは、実質除草剤や農薬を一度も撒いたことがない畑でブドウを栽培 しているということになる。ドメーヌは島南東部のリゾート地 Porto-Vecchio/ポルト ヴェッキオの市外から北へ車でおよそ 20 分、ゾンザというコミューンの A Testa/ア・テ スタ村に所在する。地元の五つ星ホテル Casa del Mar の二つ星レストランにオンリ ストされているかと思えば、街場の居酒屋でよく冷やしたグラナイオーロのロゼを飲み ながらお客さんが議論していたりする。花崗岩土壌のピュアな土から造られる、柔らか な味わいのワインは、島民たちに本当に愛されている。 <生産者について> 1962年、モロッコ出身のAndréIl Boucher/アンドレイユ・ブーシェ氏が、最初にク レマンティーヌ(西洋みかん)やレモンのオーガニック栽培を始めたのが起源。1974 年にドイツ出身のモニカ氏と結婚し、ブドウ栽培を開始した。しばらくは協同組合にブ ドウを売っていたのだが、アジャクシオで自分たちのブドウだけで醸造ができる協同組 合を見つけ、2002年まではそこでワインを造っていた。「私が嫁いできた1970年代 は、フランスではビオロジックは全くなじみがなかった。ドイツでは普通だったから、ドメー ヌの看板に『ビオ』を掲げたら、近隣から敬遠 されたので、外したくらい。今はその反対だけ ど」とモニカ氏。当初は 80%が輸出で、島や フランスで売れる量はわずかだった。 現当主 は二人の愛娘 Gwenaële /グイネル氏(右写真)。2000 年にフランス本土でエ ノログの資格を取り、オーストラリアでワイン造りを学んだ後、ワイン造りに加わることに なった。03 年にカーヴを新築し、ドメーヌ元詰開始。現在は 60%が地元消費で 40%が輸出。ヨーロッパ最大のオーガニックワインの見本市で 20 年以上にわたって 開催されている「チャレンジ・ミレジム・ビオ」のコンクールでも受賞歴があり、レヴュー・ ド・ヴァン・ド・フランスにもたびたび登場している。 <栽培> 土壌はすべて花崗岩と、アレンヌ・グラニティックと呼ばれる風化してさらさらの砂状になった花 崗岩から成る。畑には別の品種が植わっている場合があるので、完全な単一品種ではない。 もちろん化学肥料、除草剤、農薬は不使用。畑の向きは北東から南西、栽培密度3300 ~4000 本/ha。コルドン・ロワイヨで仕立てている。芽かきは手作業。機械で鋤入れ。選 果した後に機械収穫。収穫は手摘みの方が良いと思われる人が多いと思うが、最新の機 械は高性能で果実を傷付けず、手摘みの8~10倍の早さで収穫出来るので、ブドウが傷 まず温度が低いまま終える事が出来、ある程度の広さの畑を所有している場合は、むしろ 良い状態で収穫が可能である。収量は 20~30hl/ha。 <醸造> 白とロゼは畑とカーヴにて選果し、空気圧搾機で搾汁。ステンレスタンクにて 8℃でデブルバ ージュし、16~18℃で醗酵。MLFはしない。2週間バトナージュ。ベントナイトで清澄。3ヵ 月間ステンレスタンクにて熟成。コラージュはしない。非常に粗いフィルターをかけることで、 SO2 の使用量を抑える。冬に瓶詰。赤は、畑とカーヴにて選果し、除梗、破砕。20℃に 調節したステンレスタンクに入れ、徐々に 28℃まで上げる。アルコール発酵の途中にデレス タージュ。3週間後に、空気圧搾機で最後まで搾汁する。ステンレスタンクにて暑い時期は 温度調整をしながら 1~2 年間熟成。清澄剤不使用。コラージュはしない。粗いフィルター をかけることで、SO2 の使用量を抑え、安定性を高める。瓶詰後は涼しい部屋で寝かせ る。
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キュベ・モニカ・ルージュAOPコルス・ポルトヴェッキオ2018/ドメーヌ・ド・グラナイオーロ
¥3,080
Cuvées Monika Rouge AOP Corse Port Vecchio 品種:ニエルチオ 100% 平均樹齢:35 年 コメント:赤果実が口の中ではじけたかのような新鮮な味わいがあるが、なめし皮のような香りもある。ミドルで白 コショウのようなスパイシーさを感じる。余韻も長い。 ■島では最も古く、1974 年からビオロジック栽培に取り組んでいる。コルシカ島のみな らず、フランス本土でも1970年代からのオーガニックはかなり稀少である。エコセール 認証は 1987 年取得。コルスでは 1980 年代に農薬が普及し始めたので、それ以 前からということは、実質除草剤や農薬を一度も撒いたことがない畑でブドウを栽培 しているということになる。ドメーヌは島南東部のリゾート地 Porto-Vecchio/ポルト ヴェッキオの市外から北へ車でおよそ 20 分、ゾンザというコミューンの A Testa/ア・テ スタ村に所在する。地元の五つ星ホテル Casa del Mar の二つ星レストランにオンリ ストされているかと思えば、街場の居酒屋でよく冷やしたグラナイオーロのロゼを飲み ながらお客さんが議論していたりする。花崗岩土壌のピュアな土から造られる、柔らか な味わいのワインは、島民たちに本当に愛されている。 <生産者について> 1962年、モロッコ出身のAndréIl Boucher/アンドレイユ・ブーシェ氏が、最初にク レマンティーヌ(西洋みかん)やレモンのオーガニック栽培を始めたのが起源。1974 年にドイツ出身のモニカ氏と結婚し、ブドウ栽培を開始した。しばらくは協同組合にブ ドウを売っていたのだが、アジャクシオで自分たちのブドウだけで醸造ができる協同組 合を見つけ、2002年まではそこでワインを造っていた。「私が嫁いできた1970年代 は、フランスではビオロジックは全くなじみがなかった。ドイツでは普通だったから、ドメー ヌの看板に『ビオ』を掲げたら、近隣から敬遠 されたので、外したくらい。今はその反対だけ ど」とモニカ氏。当初は 80%が輸出で、島や フランスで売れる量はわずかだった。 現当主 は二人の愛娘 Gwenaële /グイネル氏(右写真)。2000 年にフランス本土でエ ノログの資格を取り、オーストラリアでワイン造りを学んだ後、ワイン造りに加わることに なった。03 年にカーヴを新築し、ドメーヌ元詰開始。現在は 60%が地元消費で 40%が輸出。ヨーロッパ最大のオーガニックワインの見本市で 20 年以上にわたって 開催されている「チャレンジ・ミレジム・ビオ」のコンクールでも受賞歴があり、レヴュー・ ド・ヴァン・ド・フランスにもたびたび登場している。 <栽培> 土壌はすべて花崗岩と、アレンヌ・グラニティックと呼ばれる風化してさらさらの砂状になった花 崗岩から成る。畑には別の品種が植わっている場合があるので、完全な単一品種ではない。 もちろん化学肥料、除草剤、農薬は不使用。畑の向きは北東から南西、栽培密度3300 ~4000 本/ha。コルドン・ロワイヨで仕立てている。芽かきは手作業。機械で鋤入れ。選 果した後に機械収穫。収穫は手摘みの方が良いと思われる人が多いと思うが、最新の機 械は高性能で果実を傷付けず、手摘みの8~10倍の早さで収穫出来るので、ブドウが傷 まず温度が低いまま終える事が出来、ある程度の広さの畑を所有している場合は、むしろ 良い状態で収穫が可能である。収量は 20~30hl/ha。 <醸造> 白とロゼは畑とカーヴにて選果し、空気圧搾機で搾汁。ステンレスタンクにて 8℃でデブルバ ージュし、16~18℃で醗酵。MLFはしない。2週間バトナージュ。ベントナイトで清澄。3ヵ 月間ステンレスタンクにて熟成。コラージュはしない。非常に粗いフィルターをかけることで、 SO2 の使用量を抑える。冬に瓶詰。赤は、畑とカーヴにて選果し、除梗、破砕。20℃に 調節したステンレスタンクに入れ、徐々に 28℃まで上げる。アルコール発酵の途中にデレス タージュ。3週間後に、空気圧搾機で最後まで搾汁する。ステンレスタンクにて暑い時期は 温度調整をしながら 1~2 年間熟成。清澄剤不使用。コラージュはしない。粗いフィルター をかけることで、SO2 の使用量を抑え、安定性を高める。瓶詰後は涼しい部屋で寝かせ る。
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キュベモニカ・ロゼAOPコルス・ポルトヴェッキオ2019/ドメーヌ・ド・グラナイオーロ
¥3,080
Cuvées Monika Rosé AOP Corse Port Vecchio 品種:ニエルチオ 50% シャカレロ 50% 平均樹齢:35 年 コメント:ラやリンゴなどの香り。後味にグレープフルーツの皮のような苦味が少し残る。 島では最も古く、1974 年からビオロジック栽培に取り組んでいる。コルシカ島のみな らず、フランス本土でも1970年代からのオーガニックはかなり稀少である。エコセール 認証は 1987 年取得。コルスでは 1980 年代に農薬が普及し始めたので、それ以 前からということは、実質除草剤や農薬を一度も撒いたことがない畑でブドウを栽培 しているということになる。ドメーヌは島南東部のリゾート地 Porto-Vecchio/ポルト ヴェッキオの市外から北へ車でおよそ 20 分、ゾンザというコミューンの A Testa/ア・テ スタ村に所在する。地元の五つ星ホテル Casa del Mar の二つ星レストランにオンリ ストされているかと思えば、街場の居酒屋でよく冷やしたグラナイオーロのロゼを飲み ながらお客さんが議論していたりする。花崗岩土壌のピュアな土から造られる、柔らか な味わいのワインは、島民たちに本当に愛されている。 <生産者について> 1962年、モロッコ出身のAndréIl Boucher/アンドレイユ・ブーシェ氏が、最初にク レマンティーヌ(西洋みかん)やレモンのオーガニック栽培を始めたのが起源。1974 年にドイツ出身のモニカ氏と結婚し、ブドウ栽培を開始した。しばらくは協同組合にブ ドウを売っていたのだが、アジャクシオで自分たちのブドウだけで醸造ができる協同組 合を見つけ、2002年まではそこでワインを造っていた。「私が嫁いできた1970年代 は、フランスではビオロジックは全くなじみがなかった。ドイツでは普通だったから、ドメー ヌの看板に『ビオ』を掲げたら、近隣から敬遠 されたので、外したくらい。今はその反対だけ ど」とモニカ氏。当初は 80%が輸出で、島や フランスで売れる量はわずかだった。 現当主 は二人の愛娘 Gwenaële /グイネル氏(右写真)。2000 年にフランス本土でエ ノログの資格を取り、オーストラリアでワイン造りを学んだ後、ワイン造りに加わることに なった。03 年にカーヴを新築し、ドメーヌ元詰開始。現在は 60%が地元消費で 40%が輸出。ヨーロッパ最大のオーガニックワインの見本市で 20 年以上にわたって 開催されている「チャレンジ・ミレジム・ビオ」のコンクールでも受賞歴があり、レヴュー・ ド・ヴァン・ド・フランスにもたびたび登場している。 <栽培> 土壌はすべて花崗岩と、アレンヌ・グラニティックと呼ばれる風化してさらさらの砂状になった花 崗岩から成る。畑には別の品種が植わっている場合があるので、完全な単一品種ではない。 もちろん化学肥料、除草剤、農薬は不使用。畑の向きは北東から南西、栽培密度3300 ~4000 本/ha。コルドン・ロワイヨで仕立てている。芽かきは手作業。機械で鋤入れ。選 果した後に機械収穫。収穫は手摘みの方が良いと思われる人が多いと思うが、最新の機 械は高性能で果実を傷付けず、手摘みの8~10倍の早さで収穫出来るので、ブドウが傷 まず温度が低いまま終える事が出来、ある程度の広さの畑を所有している場合は、むしろ 良い状態で収穫が可能である。収量は 20~30hl/ha。 <醸造> 白とロゼは畑とカーヴにて選果し、空気圧搾機で搾汁。ステンレスタンクにて 8℃でデブルバ ージュし、16~18℃で醗酵。MLFはしない。2週間バトナージュ。ベントナイトで清澄。3ヵ 月間ステンレスタンクにて熟成。コラージュはしない。非常に粗いフィルターをかけることで、 SO2 の使用量を抑える。冬に瓶詰。赤は、畑とカーヴにて選果し、除梗、破砕。20℃に 調節したステンレスタンクに入れ、徐々に 28℃まで上げる。アルコール発酵の途中にデレス タージュ。3週間後に、空気圧搾機で最後まで搾汁する。ステンレスタンクにて暑い時期は 温度調整をしながら 1~2 年間熟成。清澄剤不使用。コラージュはしない。粗いフィルター をかけることで、SO2 の使用量を抑え、安定性を高める。瓶詰後は涼しい部屋で寝かせ る。
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キュベモニカ・ブランAOPコルス・ポルトヴェッキオ2019/ドメーヌ・ド・グラナイオーロ
¥3,080
Cuvées Monika Blanc AOP Corse Port Vecchio 品種:ヴェルメンティーヌ 100% 平均樹齢:35 年 コメント:新鮮なグレープフルーツをかじったようにみずみずしい印象。余韻に残る軽い塩味(ミネラル感)も心 地よい。 ■島では最も古く、1974 年からビオロジック栽培に取り組んでいる。コルシカ島のみな らず、フランス本土でも1970年代からのオーガニックはかなり稀少である。エコセール 認証は 1987 年取得。コルスでは 1980 年代に農薬が普及し始めたので、それ以 前からということは、実質除草剤や農薬を一度も撒いたことがない畑でブドウを栽培 しているということになる。ドメーヌは島南東部のリゾート地 Porto-Vecchio/ポルト ヴェッキオの市外から北へ車でおよそ 20 分、ゾンザというコミューンの A Testa/ア・テ スタ村に所在する。地元の五つ星ホテル Casa del Mar の二つ星レストランにオンリ ストされているかと思えば、街場の居酒屋でよく冷やしたグラナイオーロのロゼを飲み ながらお客さんが議論していたりする。花崗岩土壌のピュアな土から造られる、柔らか な味わいのワインは、島民たちに本当に愛されている。 <生産者について> 1962年、モロッコ出身のAndréIl Boucher/アンドレイユ・ブーシェ氏が、最初にク レマンティーヌ(西洋みかん)やレモンのオーガニック栽培を始めたのが起源。1974 年にドイツ出身のモニカ氏と結婚し、ブドウ栽培を開始した。しばらくは協同組合にブ ドウを売っていたのだが、アジャクシオで自分たちのブドウだけで醸造ができる協同組 合を見つけ、2002年まではそこでワインを造っていた。「私が嫁いできた1970年代 は、フランスではビオロジックは全くなじみがなかった。ドイツでは普通だったから、ドメー ヌの看板に『ビオ』を掲げたら、近隣から敬遠 されたので、外したくらい。今はその反対だけ ど」とモニカ氏。当初は 80%が輸出で、島や フランスで売れる量はわずかだった。 現当主 は二人の愛娘 Gwenaële /グイネル氏(右写真)。2000 年にフランス本土でエ ノログの資格を取り、オーストラリアでワイン造りを学んだ後、ワイン造りに加わることに なった。03 年にカーヴを新築し、ドメーヌ元詰開始。現在は 60%が地元消費で 40%が輸出。ヨーロッパ最大のオーガニックワインの見本市で 20 年以上にわたって 開催されている「チャレンジ・ミレジム・ビオ」のコンクールでも受賞歴があり、レヴュー・ ド・ヴァン・ド・フランスにもたびたび登場している。 <栽培> 土壌はすべて花崗岩と、アレンヌ・グラニティックと呼ばれる風化してさらさらの砂状になった花 崗岩から成る。畑には別の品種が植わっている場合があるので、完全な単一品種ではない。 もちろん化学肥料、除草剤、農薬は不使用。畑の向きは北東から南西、栽培密度3300 ~4000 本/ha。コルドン・ロワイヨで仕立てている。芽かきは手作業。機械で鋤入れ。選 果した後に機械収穫。収穫は手摘みの方が良いと思われる人が多いと思うが、最新の機 械は高性能で果実を傷付けず、手摘みの8~10倍の早さで収穫出来るので、ブドウが傷 まず温度が低いまま終える事が出来、ある程度の広さの畑を所有している場合は、むしろ 良い状態で収穫が可能である。収量は 20~30hl/ha。 <醸造> 白とロゼは畑とカーヴにて選果し、空気圧搾機で搾汁。ステンレスタンクにて 8℃でデブルバ ージュし、16~18℃で醗酵。MLFはしない。2週間バトナージュ。ベントナイトで清澄。3ヵ 月間ステンレスタンクにて熟成。コラージュはしない。非常に粗いフィルターをかけることで、 SO2 の使用量を抑える。冬に瓶詰。赤は、畑とカーヴにて選果し、除梗、破砕。20℃に 調節したステンレスタンクに入れ、徐々に 28℃まで上げる。アルコール発酵の途中にデレス タージュ。3週間後に、空気圧搾機で最後まで搾汁する。ステンレスタンクにて暑い時期は 温度調整をしながら 1~2 年間熟成。清澄剤不使用。コラージュはしない。粗いフィルター をかけることで、SO2 の使用量を抑え、安定性を高める。瓶詰後は涼しい部屋で寝かせ る。
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ルージュAOPコルス・フィガリ2017/ドメーヌ・ド・ラ・ムルタ
¥4,400
Rouge AOP Corse Figari 品種:カルカジョロ・ネロ 80% グルナッシュやニエルチオ20%(混植混醸なのでおおよその割合) 栽培・醸造:ビオロジック農法。 徐梗後、ステンレスタンク内で 18~19℃で 23 日間の かけて醗酵。ルモンタージュを一日1回。ピジャージュはしない。タンク内で6ヶ月間の熟成。SO2 は醗酵終了時と瓶詰め時に少量。 コメント:ピヴォワンヌ(牡丹)の香りが印象的。口に含むと、果実味、甘味とともに熟したフルー ツの味わいが広がる。タンニンがとてもなめらかに溶け込み、味の広がりは大きくはないが、いつまで も余韻が残っている印象。ブラックチェリーやプラムを思わせる残り香に、かすかに感じるデーツの後味。 コルシカ島南部フィガリ村の街道沿いにある小さな土産物屋が、ドメ ーヌ直営のワイン販売店。年間生産量 250hl、約3万 3000 本 (内赤は1万 2000 本)の小規模な生産者なので、ワインの大 半をここで売り切ってしまい、これまでに海外への輸出は念頭になかっ た。よって日本への出荷が初めての輸出となる。 初代当主の Joseph Cantara / ジョセフ・カンターラ氏が 1965 年 にフィガリ空港の近くに畑を購入し、ワイン造りを始めた。彼はもう既に 引退し、隣接する小さな家で余生を過ごしている。 ■現在、ドメーヌを運営しているのはジョセフの孫にあたる若き Sébastien Cantara / セバスチャン・カンターラ 氏。彼の話によれば、コルシカ島では 70~80 年代に単一品種、国際品種への植え替えが盛んに行われた が、祖父のジョセフ氏は頑なに伝統品種を守り続けたと言う。何故なら、現在8ha の畑に植わる「カルカジョ ロ・ネロ」はコルシカ島の他の場所には見られない地場品種であると信じており、フィガリ村のテロワールにもっとも 適したブドウだと考えるからだ。土壌は粘土の混じった花崗岩。果皮の厚いニエルチオよりも暑さに弱いので、粘 土の混じった少し冷たい土が適している。さらにこの品種は実が密集しているので、日照量が多く風の吹きぬけ る平地の畑が良いとされている。通常、コルシカ島ではシャカレロで赤、ニエルチオでロゼを造ることが多いと資料 では記述されているが、フィガリ村ではカルカジョロ・ネロこそが赤を造るのにふさわしく、シャカレロはロゼ用として 使用される事が多い。 そしてこの生産者で最も特徴的な点、それは現在コルシカ島でも数 少ない混植の畑だということ。カルカジョロ・ネロの畑には、セバスチャン 氏曰く「なんだかよくわからないブドウが色々一緒に植わっている」そう で、ニエルチオの畑は分かれた区画に所在しているのだが、このブドウ も一緒に醸造してしまう。赤ワインの複雑な味わいは、複数のブドウが ブレンドされた混植と混醸によるものである。 なお、畑は 1965 年当時から除草剤等を使用しておらず、セバスチャン 氏の父である先代の Jean-Paul Cantara / ジャン・ポール・カンターラ 氏の代、2000 年にエコセールの認証を取得している。 ドメーヌ名のムルタとは現地の言葉でネズの木の一種の意味で、販売店 の在る街道沿いにはたくさんの樹が実をつけている。ジョセフ氏の最近の 楽しみは、ネズの実を漬け込んだ自家製リキュールを造ることだそうである。
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ルージュAOPパトリモニオ/ドメーヌ・ジウディセリ
¥6,050
Rouge AOP Patrimonio セパージュ:ニエルチオ 栽培・醸造:ビオディナミ農法(エコセール認証有り)。 畑で選果後、手摘み収穫。選果台で1 回もしくは 2 回更に選果(果皮に皴が寄っているブドウなどは徹底的に取り除く)。小さい房のブドウ はゆっくりと圧搾し、ジュースをタンクに入れる。そのほかのブドウは除梗し、破砕せずにステンレスタン ク内で醗酵。抽出はほとんどしない。1年間のステンレスタンク熟成→12~18 カ月間の 500hl の 大樽熟成→更にステンレスタンクにて熟成し、瓶詰め後6ヵ月間寝かせてから出荷。ステンレスタン クでのみの醗酵熟成だと、ワインが呼吸できず、息が詰まってしまうとの考え。 ■コルシカ島でデメテール認証を持つ生産者は片手で数え るほどしかいないが、その一つが北部パトリモニオのドメー ヌ・ギウディチェッリ。当主の Muriel Giudicelli/ミュリエ ル・ギウディチェッリ氏は約 13ha の所有畑を耕作する。 1997 年のドメーヌ創設当初からビオディナミ農法に取り 組み、シャンパー ニュ地方と同じチョ ーク質を含んだ粘土石灰質土壌のテロワールを見事に体現する。 ブドウ樹はゴブレ仕立。果実を葉で包み込んで強い日差しから守 る。ヴェルメンティーヌは風に弱いので、支柱とワイヤーを張り倒れ ないように支えるなどの工夫をしている。 年間生産量は約 33000 本。凝縮感に満ち、エネルギーに満ちあふれ た味わいは、フランス本土でも人気が高い。Grotta di Sole/グロッタ・ ディ・ソールの区画の土壌は、マール(泥灰土と石灰)土壌の片側の山 とシスト土壌のもう片側の山がぶつかりあって形成された斜面であるた め、非常に複雑な土壌構成になり、単一品種でもワインの味わいに複 雑さが出る。果実に傷がついているとワインが酸化しやすくなるので選果 も非常に厳しく、畑で1回、選果台で場合によっては2回行なう。醸 造方法はステンレスタンク内で自然酵母醗 酵。6 時間掛けてゆっくりと圧搾し、その後 また醗酵を続ける。過度な抽出はしない。 熟成はステンレスタンク→25hlと50hlの大樽(フードル)→ステンレスタンクの 順でそれぞれ 1 年間づつ。ステンレスタンクのみの熟成だとワインの息が詰まる とのことでフードルも使う。このフードルはオーストリア産のストッキンガー製のも ので、樽のニュアンスが穏やかなのが特徴。ワインは更に半年の瓶熟を経てリ リースされる。赤ワインは全房醗酵。
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ブランAOPパトリモニオ2016/ドメーヌ・ジウディセリ
¥6,050
Blanc AOP Patrimonio セパージュ:ヴェルメンティーヌ 栽培・醸造:ビオディナミ農法(デメテール認証有り)。 畑で選果後、手摘み収穫。選果台で1回 もしくは2回更に選果。空気式圧搾機で6時間をかけて圧搾。垂直式圧搾機と異なり酸素に触 れにくい構造ではあるが、時間をかけてゆっくり圧搾することでジュースの状態の時に少量の酸化を 促し、その後ワインになってからの酸化を抑えられるとの考え方。オーストリアのストキンガー製の樽で 醗酵熟成。熟成中は澱に触れさせておき、出来るだけさわらない。SO2 は必要に応じて収穫時と 圧搾時に少量を添加。分析表によれば、2016 年の遊離 SO2は5㎎/ℓ以下。なお、ヴェルメ ンティーノは風に弱いので、ゴブレ仕立てでありながら、支柱を立てて支えている。 ■コルシカ島でデメテール認証を持つ生産者は片手で数え るほどしかいないが、その一つが北部パトリモニオのドメー ヌ・ギウディチェッリ。当主の Muriel Giudicelli/ミュリエ ル・ギウディチェッリ氏は約 13ha の所有畑を耕作する。 1997 年のドメーヌ創設当初からビオディナミ農法に取り 組み、シャンパー ニュ地方と同じチョ ーク質を含んだ粘土石灰質土壌のテロワールを見事に体現する。 ブドウ樹はゴブレ仕立。果実を葉で包み込んで強い日差しから守 る。ヴェルメンティーヌは風に弱いので、支柱とワイヤーを張り倒れ ないように支えるなどの工夫をしている。 年間生産量は約 33000 本。凝縮感に満ち、エネルギーに満ちあふれ た味わいは、フランス本土でも人気が高い。Grotta di Sole/グロッタ・ ディ・ソールの区画の土壌は、マール(泥灰土と石灰)土壌の片側の山 とシスト土壌のもう片側の山がぶつかりあって形成された斜面であるた め、非常に複雑な土壌構成になり、単一品種でもワインの味わいに複 雑さが出る。果実に傷がついているとワインが酸化しやすくなるので選果 も非常に厳しく、畑で1回、選果台で場合によっては2回行なう。醸 造方法はステンレスタンク内で自然酵母醗 酵。6 時間掛けてゆっくりと圧搾し、その後 また醗酵を続ける。過度な抽出はしない。 熟成はステンレスタンク→25hlと50hlの大樽(フードル)→ステンレスタンクの 順でそれぞれ 1 年間づつ。ステンレスタンクのみの熟成だとワインの息が詰まる とのことでフードルも使う。このフードルはオーストリア産のストッキンガー製のも ので、樽のニュアンスが穏やかなのが特徴。ワインは更に半年の瓶熟を経てリ リースされる。赤ワインは全房醗酵。
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アンフォール・ルージュAOPパトリモニオ2017/ドメーヌ・クロ・マルフィジ
¥7,150
Amphore Rouge AOP Patrimonio セパージュ:Gritole の区画のニエルチオ 100% 栽培・醸造:ビオロジック農法(2018 年よりユーロリーフ認証)。 除梗はしないで、低温で 3 週間置いた後、手でつぶ す。320L のアンフォラ内で浸漬、セミマセラシオンカルボニック醗酵。12 ヶ月間の熟成。2019 年より 900L のアンフォラに 変更予定。 Gritole/グリトレ 3.5ha(ニエルチオ 2ha、ヴェルメンティーヌ 1.5ha)。ラヴァニョーラと地形的には似ている が、やや北の谷にあるのと土壌に粘土を含むので比較的冷たいクリマ。土壌は粘土と白亜紀 の石灰と古い沖積土。こちらも海に近く 800m の距離。 ■ドメーヌはコルシカ島北部パトリモニオの隣、Saint-Florent/サン・フローラン湾沿いに所 在する。1870 年にマルフィジ家5代前の祖先が2ha の畑を購入し、細々とブドウ栽培 を始めた。その後4代目が畑を拡張してドメーヌ元詰めを開始。現在の当主である5代 目のマチュー氏は大学で財政学を学んだ後、通信教育とボルドー大学でワインの醸造を 学ぶ。姉のジュリー氏が 2010 年にドメーヌを 引き継ぎ、その後 2013 年にマチュー氏(現 在は AOP パトリモニオ委員会の会長も務める)も加わる。同時にオーガニック 認証も申請し 2018 年に取得している。祖先の代から農薬や化学肥料、除 草剤を使わず、昔ながらの伝統的な農法でブドウを造ってきたので、彼らがドメ ーヌを引き継いだ時もビオロジック農法を継続するのは自然な流れだった。畑が 海のそばにあって海風が頻繁に吹き、ブドウが病気にかかりにくい環境というの も幸いしている。 西側に面した湾の周りに畑があるので、日照時間が長い。また海の近くであるためブドウの生育期間に雨が降らなくても、 朝晩は海から湿気を含んだ風が吹いて畑に湿り気をもたらす。日中の絶え間 ない風のおかげで、畑はつねに乾燥していてブドウが病気にかかりにくい理想 的な環境である。急勾配の若木の区画で土が流れてしまった上部に堆肥を 撒くことも。その堆肥は羊の糞にイモーテルという花のエッセンシャルオイルを撒 いて 3~5 年熟成させたものを使用する。年によってミルデュー対策でオレンジ のエッセンシャルオイルを撒く場合もある。このオイルは 0.8%を水に加え、 1ha につき 200L の量を使用する。
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ラヴァニョーラ・ルージュAOPパトリモニオ2016/ドメーヌ・クロ・マルフィジ
¥4,620
Ravagnola Rouge AOP Patrimonio セパージュ:ニエルチオ(樹齢 50 年) 栽培・醸造:ビオロジック農法(2018 年よりユーロリーフ認証)。 除梗後、3日間の低温浸漬をし 12 日間のアルコー ル醗酵とキュヴエゾン。12 ヵ月間ステンレスタンクにて熟成。 コメント:なめらかなテクスチャーに引き締まって硬い質感と赤果実の味わいがあり、石灰質の特徴がよく出ている。 Ravagnola/ラヴァニョーラ 10ha(ニエルチオ 2ha、ミュスカ・ア・プティ・グラン 3ha、ヴェルメンティーヌ 2ha、ミニュステル 3ha)。標高は 20~200m に至る斜面で、海から 100m と近いので朝晩は湿気を含ん だ冷たい海風が吹く。土壌は表面 50cm は粘土でその下は中生代の石灰。触ってみるとシ ャンパーニュと同じような非常にもろいチョーク質。 ■ドメーヌはコルシカ島北部パトリモニオの隣、Saint-Florent/サン・フローラン湾沿いに所 在する。1870 年にマルフィジ家5代前の祖先が2ha の畑を購入し、細々とブドウ栽培 を始めた。その後4代目が畑を拡張してドメーヌ元詰めを開始。現在の当主である5代 目のマチュー氏は大学で財政学を学んだ後、通信教育とボルドー大学でワインの醸造を 学ぶ。姉のジュリー氏が 2010 年にドメーヌを 引き継ぎ、その後 2013 年にマチュー氏(現 在は AOP パトリモニオ委員会の会長も務める)も加わる。同時にオーガニック 認証も申請し 2018 年に取得している。祖先の代から農薬や化学肥料、除 草剤を使わず、昔ながらの伝統的な農法でブドウを造ってきたので、彼らがドメ ーヌを引き継いだ時もビオロジック農法を継続するのは自然な流れだった。畑が 海のそばにあって海風が頻繁に吹き、ブドウが病気にかかりにくい環境というの も幸いしている。 西側に面した湾の周りに畑があるので、日照時間が長い。また海の近くであるためブドウの生育期間に雨が降らなくても、 朝晩は海から湿気を含んだ風が吹いて畑に湿り気をもたらす。日中の絶え間 ない風のおかげで、畑はつねに乾燥していてブドウが病気にかかりにくい理想 的な環境である。急勾配の若木の区画で土が流れてしまった上部に堆肥を 撒くことも。その堆肥は羊の糞にイモーテルという花のエッセンシャルオイルを撒 いて 3~5 年熟成させたものを使用する。年によってミルデュー対策でオレンジ のエッセンシャルオイルを撒く場合もある。このオイルは 0.8%を水に加え、 1ha につき 200L の量を使用する。
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アンフォール・ブランAOPパトリモニオ2016/ドメーヌ・クロ・マルフィジ
¥7,150
Amphore Blanc AOP Patrimonio セパージュ:グロッタ・ディ・ゾレの区画のヴェルメンティーヌ 栽培・醸造:ビオロジック農法(2018 年よりユーロリーフ認証)。手摘み収穫。除梗せず 2~3 ヶ月間低温で置いてか ら手でプレス。320ℓ のアンフォラで 20~35 日間の浸漬。足で優しくピジャージュしながら自然酵母醗酵。軽くプレスをし てワインを再びアンフォラに戻し熟成。アンフォラには二酸化炭素を満たして密封状態で醗酵させることによって SO2 をほと んど使わずに酸化を防げる。 コメント:ローヌの Domaine Viret が造るアンフォラのキュヴェを飲んでインスピレーションを得た。料理とのペアリングを考え た時にもう少し強い味わいのものも造りたかった。 ■ドメーヌはコルシカ島北部パトリモニオの隣、Saint-Florent/サン・フローラン湾沿いに所 在する。1870 年にマルフィジ家5代前の祖先が2ha の畑を購入し、細々とブドウ栽培 を始めた。その後4代目が畑を拡張してドメーヌ元詰めを開始。現在の当主である5代 目のマチュー氏は大学で財政学を学んだ後、通信教育とボルドー大学でワインの醸造を 学ぶ。姉のジュリー氏が 2010 年にドメーヌを 引き継ぎ、その後 2013 年にマチュー氏(現 在は AOP パトリモニオ委員会の会長も務める)も加わる。同時にオーガニック 認証も申請し 2018 年に取得している。祖先の代から農薬や化学肥料、除 草剤を使わず、昔ながらの伝統的な農法でブドウを造ってきたので、彼らがドメ ーヌを引き継いだ時もビオロジック農法を継続するのは自然な流れだった。畑が 海のそばにあって海風が頻繁に吹き、ブドウが病気にかかりにくい環境というの も幸いしている。 西側に面した湾の周りに畑があるので、日照時間が長い。また海の近くであるためブドウの生育期間に雨が降らなくても、 朝晩は海から湿気を含んだ風が吹いて畑に湿り気をもたらす。日中の絶え間 ない風のおかげで、畑はつねに乾燥していてブドウが病気にかかりにくい理想 的な環境である。急勾配の若木の区画で土が流れてしまった上部に堆肥を 撒くことも。その堆肥は羊の糞にイモーテルという花のエッセンシャルオイルを撒 いて 3~5 年熟成させたものを使用する。年によってミルデュー対策でオレンジ のエッセンシャルオイルを撒く場合もある。このオイルは 0.8%を水に加え、 1ha につき 200L の量を使用する。
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グロッタ・ディ・ソール・ブランAOPパトリモニオ2017/ドメーヌ・クロ・マルフィジ
¥4,620
Grotta Di Sole/グロッタ・ディ・ゾレ 3.5ha(ヴェルメンティーヌ 2ha、ニエルチオ 1.5ha)。日照量が非常に多い、南と南東向きの畑でゆるい斜面。シストの 上を石灰が覆っているが、ところどころにシストが露出している。ゴブレ仕立てを基本とするが、ヴェルメンティーヌは風に弱く倒 れやすいので、針金と支柱を張って支えている。 Grotta Di Sole AOP Patrimonio セパージュ:ヴェルメンティーヌ 栽培・醸造:ビオロジック農法(2018年よりユーロリーフ認証)。 1/3を除梗。空気圧搾機で絞る。ステンレスタンク内で 3 日間置いて、澄んだジュースを温度調整しながら自然酵母醗酵。セメントタンクにて熟成。ヴィンテージにより少々フィルタ ーをかける時もある。どのキュヴェも SO2 添加量は少ない。収穫時に約 1.5g、MLF 時に 0.5g、場合によってはスーティラ ージュの 3 日後に滓の香りが付き過ぎないよう 1g 添加することも。味わいに反映するので瓶詰時には添加しない。 コメント:酸は硬いが、グレープフルーツ的な味わいがあって飲みやすい。南向きの畑なのでフローラル。香りもレモンというよ りもリンゴやアカシアを連想し、コルシカの明るい太陽を感じる。 ■ドメーヌはコルシカ島北部パトリモニオの隣、Saint-Florent/サン・フローラン湾沿いに所 在する。1870 年にマルフィジ家5代前の祖先が2ha の畑を購入し、細々とブドウ栽培 を始めた。その後4代目が畑を拡張してドメーヌ元詰めを開始。現在の当主である5代 目のマチュー氏は大学で財政学を学んだ後、通信教育とボルドー大学でワインの醸造を 学ぶ。姉のジュリー氏が 2010 年にドメーヌを 引き継ぎ、その後 2013 年にマチュー氏(現 在は AOP パトリモニオ委員会の会長も務める)も加わる。同時にオーガニック 認証も申請し 2018 年に取得している。祖先の代から農薬や化学肥料、除 草剤を使わず、昔ながらの伝統的な農法でブドウを造ってきたので、彼らがドメ ーヌを引き継いだ時もビオロジック農法を継続するのは自然な流れだった。畑が 海のそばにあって海風が頻繁に吹き、ブドウが病気にかかりにくい環境というの も幸いしている。 西側に面した湾の周りに畑があるので、日照時間が長い。また海の近くであるためブドウの生育期間に雨が降らなくても、 朝晩は海から湿気を含んだ風が吹いて畑に湿り気をもたらす。日中の絶え間 ない風のおかげで、畑はつねに乾燥していてブドウが病気にかかりにくい理想 的な環境である。急勾配の若木の区画で土が流れてしまった上部に堆肥を 撒くことも。その堆肥は羊の糞にイモーテルという花のエッセンシャルオイルを撒 いて 3~5 年熟成させたものを使用する。年によってミルデュー対策でオレンジ のエッセンシャルオイルを撒く場合もある。このオイルは 0.8%を水に加え、 1ha につき 200L の量を使用する。
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プレスティージ・ルージュAOPアジャクシオ2014/ドメーヌ・ア・ペラチア
¥5,280
品種:シャカレロ 80% グルナッシュ 20% シャカレロはパーセルセレクション。45日間の浸漬ののち、セメントタンクで醗酵。30%を600ℓの樽で11ヵ月熟成。 残りはタンク熟成。例年はシャカレロのみで造られるのだが、2014 年はグルナッシュの出来が良くブレンドされた。 ドメーヌ・ア・ペラチアの代表作。ほどよく熟成されており、みずみずしさのなかに内在するエネルギーがより直接的に感じられる名作ワインです。 Ajaccio/アジャクシオから車で約10分のPeri/ペリにある、所有畑わずか7haのドメーヌ。この土地は海と山から吹いてくる風、豊かな日照量がブドウの成熟に好ましい影響をもたらしている。ドメーヌは国道を少し入ったところにあり、醸造所の目の前がブドウ畑。近隣にはブドウ畑はなく、ひっそりと存在している。 2008年の1月、当主のLaurent Costa / ローラン・コスタ氏は、空軍を辞めて一族の畑を引き継いだ。それまでも栽培に農薬を使っていなかったので、オーガニックでブドウを栽培するのはごく自然な流れだった。ブドウのほかにオーガニックでイチジクも育て、生や干した物を売っており、家計の足しにしている。エコセール認証。 ワインの醸造方法については、先代から独学で身に着けた。まずは昔からこの土地で飲まれてきた、チャカレロ主体のフルーティで飲みやすいキュヴェを造ることから始め、このキュヴェは輸出には適さないからと地元消費のみ。直接購入にやってくる人だけに量り売りをしている。近所のお客が来ると、コンクリートタンクの中からお客が持参したポリタンクやボトルにワインを注いで販売している。 これとは別のキュヴェ、よりしっかりと抽出した力強いチャカレロのワインを1アイテムのみ輸出。よく熟したキュヴェを使い、アルコール度数を高めに仕上げることで、SO2の量を抑えても、輸送に耐えるようにしている。 いずれのワインについても「コルシカワインらしさ」を非常に大切にしているのが特徴。よくできたチャカレロは「ピノノワールみたいだ」と言う専門家もいるようが、コスタ氏曰く「チャカレロっていうのはコルシカ特有のブドウだし、この花崗岩の土壌もコルシカ特有のものなんだ。他の産地の品種になんか例えられない。」と熱く語る。コルシカという土地、コルシカのワインに高い誇りを持ち、コルシカの地場品種とテロワールに強いこだわりを持つ生産者である。 赤ワイン2種、白ワイン、セニエ法によるロゼワインを造っている。輸出先は日本のみでフランス本土にも生産量が少な過ぎて出回らない。年間生産量12000本の極小ドメーヌ。
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トラディション・ルージュAOPアジャクシオ2018/ドメーヌ・ア・ペラチア
¥3,850
品種:シャカレロ アルコールポテンシャルの高い(18%)、スパイスのニュアンスが強く出る斜面の区画と、赤果実のニュアンスが強く なるパーセルなど、合計 3 パーセルをブレンド。パーセルによって醗酵期間が異なる。コンクリートタンク内で 12~18 ヶ月間の熟成。 元々は輸出していなかったア・ペラチアの赤ワイン。口当たり華やかながら内在する力強さはこれぞ成功しているビオディナミのお手本的ワイン。フランスワイン好きは一度飲んでおくべきワインです。 Ajaccio/アジャクシオから車で約10分のPeri/ペリにある、所有畑わずか7haのドメーヌ。この土地は海と山から吹いてくる風、豊かな日照量がブドウの成熟に好ましい影響をもたらしている。ドメーヌは国道を少し入ったところにあり、醸造所の目の前がブドウ畑。近隣にはブドウ畑はなく、ひっそりと存在している。 2008年の1月、当主のLaurent Costa / ローラン・コスタ氏は、空軍を辞めて一族の畑を引き継いだ。それまでも栽培に農薬を使っていなかったので、オーガニックでブドウを栽培するのはごく自然な流れだった。ブドウのほかにオーガニックでイチジクも育て、生や干した物を売っており、家計の足しにしている。エコセール認証。 ワインの醸造方法については、先代から独学で身に着けた。まずは昔からこの土地で飲まれてきた、チャカレロ主体のフルーティで飲みやすいキュヴェを造ることから始め、このキュヴェは輸出には適さないからと地元消費のみ。直接購入にやってくる人だけに量り売りをしている。近所のお客が来ると、コンクリートタンクの中からお客が持参したポリタンクやボトルにワインを注いで販売している。 これとは別のキュヴェ、よりしっかりと抽出した力強いチャカレロのワインを1アイテムのみ輸出。よく熟したキュヴェを使い、アルコール度数を高めに仕上げることで、SO2の量を抑えても、輸送に耐えるようにしている。 いずれのワインについても「コルシカワインらしさ」を非常に大切にしているのが特徴。よくできたチャカレロは「ピノノワールみたいだ」と言う専門家もいるようが、コスタ氏曰く「チャカレロっていうのはコルシカ特有のブドウだし、この花崗岩の土壌もコルシカ特有のものなんだ。他の産地の品種になんか例えられない。」と熱く語る。コルシカという土地、コルシカのワインに高い誇りを持ち、コルシカの地場品種とテロワールに強いこだわりを持つ生産者である。 赤ワイン2種、白ワイン、セニエ法によるロゼワインを造っている。輸出先は日本のみでフランス本土にも生産量が少な過ぎて出回らない。年間生産量12000本の極小ドメーヌ。